遺言は、自分の財産を誰にどのように残すのか、その想いを伝えるための一つの手段です。遺言書には、自筆で作成する自筆証書遺言や公証役場で公証人が作成・保管する公正証書遺言などがあります。

自筆証書遺言と公正証書遺言のメリット

自筆証書遺言公正証書遺言
作成費用がかからない法的効力が高い
いつでも手軽に書き直せる検認が不要
遺言の内容を秘密にできる紛失や改ざんの心配がない
内容の法的確認ができる

自筆証書遺言と公正証書遺言のデメリット

自筆証書遺言公正証書遺言
要件不備で無効になるおそれがある作成に費用がかかる
紛失や忘れさられるおそれがある手続きが煩雑
書き換えや隠されるおそれがある証人の確保が必要
家庭裁判所で検認が必要秘密保持が難しい場合もある

公正証書遺言作成の流れ

1.遺言内容の整理

2.必要書類の準備
(遺言者の戸籍謄本・印鑑証明書、相続人や受遺者の戸籍謄本・住民票、不動産登記事項証明書、預貯金通帳のコピーなど)

3.公証人との打合せ
(遺言内容に基づき、公証人が案文作成)

4.証人の手配
(証人2名が必要)

5.公証役場で作成
(公証役場で内容確認後、遺言者と証人が証明押印)

6.正本・謄本の交付

自筆証書遺言書保管制度

自筆証書遺言の手軽さなどの利点をいかしつつ、遺言書の改ざんや紛失などの問題を解消する「自筆証書遺言書保管制度」が利用できます。この制度の長所は以下のとおりです。

①適切な保管によって紛失や盗難、偽造や改ざんを防ぐことができる
 法務局で遺言書の原本が保管されるため、紛失や盗難、偽造や改ざんのおそれがありません。

②相続人に発見してもらいやすくなる
 遺言者があらかじめ希望した場合は、遺言者が亡くなった時に、指定された方に遺言書が保管されていることを通知してもらえます。

③検認手続きは不要
 自筆証書遺言を開封する際には、偽造や改ざんを防ぐため家庭裁判所で検認が必要となりますが、自筆証書遺言書保管制度を利用すれば検認は不要となります。