配偶者短期居住権

 配偶者居住権とは別に配偶者短期居住権という制度があります。
 配偶者居住権が長期の居住確保が目的なのに対し、配偶者短期居住権は相続開始直後の当面の居住確保が目的となります。

 相続開始時に、被相続人の財産に属した建物に、配偶者が無償で居住していたことが要件となりますが、配偶者居住権とは異なり登記はできません。

【期間】
・配偶者が居住建物の遺産分割に関与するときは、居住建物をだれが相続するかが確定する日までの間(ただし、最低相続開始から6カ月は保証)
・居住建物が第三者に遺贈された場合や、配偶者が相続放棄した場合は、居住建物取得者からの消滅請求を受けてから6カ月

 居住建物の配偶者居住権を取得した場合は、その時点で配偶者短期居住権は消滅し、配偶者居住権による権利に切り替わることとなります。
 配偶者居住権の取得に至る場合は引き続き居住が可能ですが、それ以外は一時的に居住が可能な権利であるため、この期間中に新たな居住地を探して移り住む必要があります。
 6か月というと長い期間にも感じますが、これからどのような生活をしていくのか、自分の心身状況やこれから数年或いは数十年先の見通し、終の棲家としての考え方なども含めて考えていくとなると、それほどゆとりがある期間でもないのかもしれません。
 日頃から、これからの自分自身のライフプランの確認や見直しを行い、臨機応変な対応ができるよう情報収集していくことも大切ではないでしょうか。

【配偶者居住権と配偶者短期居住権】

項目配偶者居住権配偶者短期居住権
目的長期の居住確保相続開始直後の当面の居住確保
取得方法遺産分割・遺贈など要件を満たせば自動発生
期間原則終身原則6カ月
登記可能不可