遺言書作成(ケース2)

 遺産分割については、遺言書がない場合は遺産分割協議(相続人全員でどのように資産を分けるか話し合い)を行うこととなります。
 全員の意見がまとまり、スムーズに協議が終わるとよいですが、相続人それぞれの想いがあることから、ケースによっては話し合いがまとまらないことも考えられます。
 このような状況が、親族間の不和につながったり、親族間の信頼関係が壊れたりすることにつながることも考えられます。
 これらの防止や親族間の負担軽減のために遺言書作成が有効です。

 相続人全員での協議が難しい可能性がある、以下のケースでは遺言書が有効と思われます。

【相続人の考え方が異なっている】
 人それぞれに生活状況が異なり、考え方や希望も異なっていることが大半です。
 相続人が少なければ、協議の中でお互いの歩み寄りなどで調整ができる部分もあると思いますが、相続人が多く、それぞれに主張がある場合は調整も難しく、協議が難航する可能性が高くなります。
 現時点で、相続人それぞれが相続後の方向性が異なっている場合は、遺産分割協議で難航する可能性が極めて高い状況であると推測されます。
 遺言書により、自分の想いを伝えることができます。

【家族関係が複雑】
 再婚していて前婚の子がある場合などは、普段交流のない人が初対面で相続の話し合いをすることになる場合も考えられます。
 話し合い自体がスムーズに進むかどうか、お互いの意見が異なった時に調整が可能か、といった点については、通常の相続人間での話し合いと比べると非常に大きな負担となると思われます。
 遺言書により、負担軽減を図ることができます。

【相続人に判断能力の低下した人がいる】
 判断能力が低下していると判断された人は、有効な話し合いが困難であることから遺産分割協議には参加ができません。
 この場合は、家庭裁判所に成年後見開始の申し立てを行う必要があり、選任された成年後見人を含めて協議を行うこととなります。
 遺言書により、成年後見人の選任が不要となることがあります。(ケースによっては成年後見人が必要となる場合もあります。)