遺言書作成(ケース4)
遺言書が有効なケースは様々です。
家族の中でも、特にこれからの生活が心配なことから、相続時に配慮してもらいたいということもあります。
また、各種団体などの活動内容で特に感銘を受けた、生前は感謝を伝えられなかったが、気持ちとして寄付をしたいといった思いを持っている方もおられると思います。
これらについても遺言書の作成が有効となるケースがあります。
【配偶者の生活が継続できるように配慮してもらいたい】
これまで高齢夫婦で生活していた場合、2人の年金と預貯金を活用していたと思われますが、1人分の年金では家計が回らず、預貯金の取り崩し額が増えていく可能性が高くなります。
今後の収支予測を踏まえて必要十分な資金を配偶者に残す、或いは子どもに生活費の一部を負担してもらうなどの工夫が必要です。
【障害や病気で生活支援が必要な家族がいる】
生活支援が必要な同居家族がいる場合、相続後の生活が非常に不安だと思います。
これからも在宅生活を継続していけるのか、その場合はどれくらいの資産が必要なのか、それらを踏まえて一定の資金を残すよう検討が必要です。
施設への入所も考える場合、在宅時と月々の費用負担が異なる場合があることから、収支の予測を基に工夫していくことが大切です。
また、これらの資金を確保する場合は、その管理をだれがどのように行うのかについても確認しておく必要があります。
【団体等に寄付をしたい】
人生を歩んでいく中では、様々な人や団体と関わりながら過ごしていきます。その時々で、お世話になったり、考え方や活動に賛同したり、色々な想いを感じてきたと思います。
関わる団体も、身近な市町村や社会福祉協議会、民間組織や地縁団体、ボランティアサークルなど様々です。
その中で、「非常にお世話になった」、「これからも活動を継続してもらいたい」など、その団体などに対しての想いも強くなっていく場合もあります。
その想いを形にして寄付をしたいと考えている場合、遺言書も一つの選択肢となります。
このケース4の3つの例については、単に相続で遺産を分けるだけでなく、後の生活への関わりや寄付の実行など、遺言を作成した本人以外の関与が必ず必要なものとなります。
遺言書で残すことで、遺言書を見たときにその想いは伝わりますが、すぐに実際の実行に結びつくかどうかはわかりません。そのため、遺言書の作成だけでなく、日頃からこれらの想いについて話をしておくことが特に重要となります。
自分の想いを伝えるには、1度や2度の話では伝わらないかもしれません。
同じ話を何度も聞くのは嫌がられるかもしれませんが、繰り返し話をしておくことが大切です。
ただ、話を聞いたではなく、内容をよく理解したというところまで進んでいれば、自分の想いの実行がスムーズに実現すると思われます。
